086 「ボート」

 

越智 彩 Aya Ochi 

素   材:大理石
実物寸法:85×60×130cm

テーマ「祝祭」にあたって、門出を祝う舟をモチーフに制作する。
 舟を支える土台は、山を思わせる形。
 これは、国立の歴史を築き守ってくれた先人たちの努力によって残された土壌、今現在の国立を表し、その緑の大海原に出航する次世代に続くこれからの国立を表す舟が一隻。舟には新たな原動力、次世代の象徴とするもの(木や森をイメージ)が積み込まれている。
 町一丸となって取り組んでいる町作りは、自然や文化を現在のような形として残し、それは皆の意識の高さや、充実感、安心感を抱かせる。
 その国立の象徴といえるメインストリートである大学通りに作品を設置するということで、人々・町・自然に受け入れられ、そして精神的な潤いや、やすらぎを与えられる作品を目指す。
 大切に築かれてきた大きくて豊かな土台があるからこそ、新たな一歩を踏み出せる。桜の木の傍らに静かに寄り添いながら。