074 「vessel for the forest」
中林 丈治 Takeharu Nakabayashi
素 材:ステンレス
実物寸法:115×115×200cm
実物寸法:115×115×200cm
国立市は東京の中央にある都市で、大学や文化を大事に育んできた街である。その証拠にここに降り立つと大学まで続く一本道と街路樹の見事なランドスケープに圧倒されてしまう。
今回、この街路樹に作品を置いたときに周りとの調和をどう考慮するかという問題があった。この問いに私は、何か透明な器のようなものをそっと置くことをイメージした。
ステンレス鏡面という素材は周囲環境をそのまま写し取る素材である。これにステンレス板を打ち出し、波紋の表情を与えてみると、その写し取られた像は変形し、抽象化された容器として具現化されることになる。
この彫刻の横を、人々が横切り、緑の葉が風になびいて揺れるときに、作品に映し出された像がさわやかに国立の自然を切り取ってくれることを望んでいます。